エクセルピンネット工法の特徴
経年で脆弱化したタイルやモルタルの既存壁を残したまま、その剥落を防止し新たな仕上げを施す工法です。新規仕上げは建築用仕上げ塗材はもとより、外断熱工法を用いることも可能です。
エクセルピンネット工法は、専用ステンレスアンカー、特殊ガラスメッシュ、カチオン系ポリマーセメントモルタルの優れた性能により脆弱な既存仕上げ層を強固に固定します。
1.エクセルアンカーの引抜き強度
この試験はコンクリートに対するエクセルアンカーの保持力を測定するものです。風圧力、地震力に対して、エクセルアンカーがどの程度の耐力があるか確認できます。
試験データ及び所要強度は「5.エクセルピンネット工法の各種強度」をご参照下さい。
2.エクセルアンカーのせん断強度
この試験はエクセルアンカーのせん断強度を測定するものです。地震や既存仕上げ層の重量により層間に発生するせん断力に対して、エクセルアンカーがどの程度の耐力があるかが確認できます。
試験データ及び所要強度は「5.エクセルピンネット工法の各種強度」をご参照下さい。
3.カチオンモルタルの接着強度
この試験は既存仕上げ材に対するカチオンモルタルの接着性能を測定するものです。風圧力に対して、カチオンモルタルがどの程度の耐力があるか確認できます。
試験データ及び所要強度は「5.エクセルピンネット工法の各種強度」をご参照下さい。
4.カチオンモルタル(ガラスメッシュ伏せ込み)の補強効果確認(面外曲げ強度)
この試験はカチオンモルタル(ガラスメッシュ伏せ込み)の裏面からの応力に対する強度性能を確認するものです。
試験データ及び所要強度は「5.エクセルピンネット工法の各種強度」をご参照下さい。
5.エクセルピンネット工法の各種強度
試験項目 | 試験値 | 試験体の状態 | 所要強度 | 備考 |
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1.エクセルアンカーの引抜き強度 | 10.1 [kN/本] 0.0404 [N/mm2] | コンクリート破壊によるアンカー抜け | (耐地震力) 0.00257 [N/mm2] (耐風圧力) 0.00573 [N/mm2] | 所要強度との比較のため単位を面積当たりに換算 所要強度計算法 ・耐地震力は※1による ・耐風圧力は※2による |
2.エクセルアンカーのせん断強度 | 16.9 [kN/本] 0.0676 [N/mm2] | アンカー破断 | (耐地震力) 0.00339 [N/mm2] | 所要強度との比較のため単位を面積当たりに換算 所要強度計算法 ・耐地震力は※1による |
3.カチオンモルタルの接着強度 | 2.0 [N/mm2] | カチオンモルタル材破 | (耐風圧力) 0.00573 [N/mm2] (工法基準値) 0.4 [N/mm2] | 所要強度計算法 ・耐風圧力は※2による |
4.カチオンモルタルの補強効果確認 | 1,458 [N] | モルタルの破壊位置で破断 | 曲げ強度が490N若しくは変位が30mmで破断しないこと | 所要強度基準は※3による |
※1 国土交通省国土技術政策総合研究所監修、一般財団法人日本建築センター発行「建築設備耐震設計・施工指針(2005版)」に基づく ※2 H.12.5.31建設省告示第1458号「屋根ふき材および屋外に面する帳壁の風圧に対する構造耐力上の安全性を確かめるための構造計算の基準を定める件」に基づく ※3 UR都市機構「保全工事共通仕様書:基材及び工法の品質判定基準 5.外壁複合補修工法」に示された基準に基づく |
ピンネット工法の上から新たな仕上げとして外断熱を付加する「エクセルピンネット外断熱工法」は、建物への熱的な影響を軽減し、建物の長寿命化を図る他、躯体の蓄熱効果により省エネルギーで快適な室内環境を創りだします。
1.躯体保護による長寿命化
外気温は一年を通して夏と冬の温度差が60℃程度(輻射熱を考慮)となります。多くの建物はその温度差の影響を直接受けています。それに対し外断熱で改修すると建物の温度変化が15℃程度になり、熱による躯体の膨張・収縮を抑え、ひび割れ等の躯体の劣化を防ぎます。
また、建物を透水しない断熱材や仕上げ材で覆いますので、空気中の二酸化炭素や酸性雨から守り、躯体の中性化を抑えます。
2.省エネルギー化
壁の断熱性能が向上することで、コンクリートを通じた熱負荷が低減されます。
冷暖房効率が向上し、空調費の削減に繋がります。
3.結露およびカビ・ダニの発生を抑制
壁の外側に断熱材があることで、コンクリート躯体が室温に同調します。これは冬場の結露防止に効果があり、結露によるカビやダニの発生リスクを抑えます。
施工条件により価格は変動する場合がございます。
エクセルピンネット工法は、建設技術審査証明によって裏づけられた確かな性能を有する技術です。また責任施工による10年間の品質保証により、安心してご使用いただける工法となっています。
1.技術審査証明
エクセルピンネット工法(新規仕上げが建築用仕上げ塗材の場合)は、一般財団法人日本建築センターによる建設技術審査証明(BCJ-審査証明-208)を取得しています。この審査証明事業は建築物に用いられる建築技術全般に関し、民間で開発された様々な新しい技術について審査・証明を行うことにより、民間における研究開発の促進とそれらの新技術を、建設事業に適正かつ迅速に導入することを図り、建設技術の水準の向上に寄与しようとする目的で実施されているものです。当工法は、公的機関(第三者)の技術審査によって証明された安心できる工法です。
2.責任施工による10年間の品質保証
エクセルピンネット工法の施工にあたっては充分に本来の性能が確保できるよう、施工技術研修を修了した認定施工技術者による責任施工体制をとっています。メーカー責任施工体制で施工し、工法に精通した工事社員が現場管理を行いますので、高い品質の工事を行うことができます。
10年保証
「既存外壁仕上げ材の躯体からの剥落及び当該施工部の剥離・落下」に関して(免責事項有り)
第三者賠償責任保険に加入